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欧州ガス価格、中東の輸送リスクで数カ月ぶり高値圏を維持

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Jul 21, 20261 min read
欧州ガス価格、中東の輸送リスクで数カ月ぶり高値圏を維持

Summary

中東の主要な海上輸送路における新たな脅威を受け、欧州の卸売天然ガス価格が数カ月ぶりの高値圏で推移している。液化天然ガス(LNG)の供給途絶リスクが市場の懸念材料となっている。

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中東における地政学リスクの再燃を受け、欧州の卸売天然ガス価格は21日、数カ月ぶりの高値圏で推移した。主要な海上輸送路への脅威が、世界の液化天然ガス(LNG)供給に対する市場の懸念を強めている。

中東情勢の緊迫化

イエメンのフーシ派がサウジアラビアを標的とした新たな海上封鎖を宣言したことで、地政学リスク・プレミアムが市場価格に織り込まれている。この動きは、最近ホルムズ海峡付近で商業船が攻撃を受け炎上した事件に続くもので、重要な海上交通路における緊張を一層高めた。

この地域では海軍の監視下で船舶の航行が続いているものの、安全保障上のリスクの高まりと戦争危険保険料の上昇は、海上貿易のコストを直接的に押し上げている。米国とイランの間で外交的な対話の可能性が報じられたことで原油市場は一時的に落ち着きを取り戻したが、天然ガス市場のトレーダーは依然として慎重な姿勢を崩していない。

LNG供給への懸念と市場への影響

市場が特に警戒しているのは、ペルシャ湾の突発的な混乱が世界のLNGフローを滞らせる可能性だ。世界のLNG取引の約20%が通過するホルムズ海峡は、世界有数の輸出国であるカタールからの供給にとって極めて重要なチョークポイントとなっている。

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価格動向を見ると、欧州のガス価格の指標であるオランダのTTF先物(期近物)は、1メガワット時(MWh)あたり59.3ユーロ近辺で取引され、前日に付けた4カ月ぶりの高値に近い水準を維持した。英国の卸売ガス価格も1.3%上昇し、1サームあたり143.30ペンスと、3月下旬以来の高値圏で堅調に推移している。

脆弱な欧州のエネルギー需給

近年、ロシアからのパイプラインガス供給を失った欧州は、エネルギー安全保障を海上輸送によるLNGに大きく依存しており、ペルシャ湾の混乱に対する脆弱性が非常に高い。欧州各国の電力会社は、冬の暖房シーズンに備えて地下貯蔵施設を補充するため、柔軟に調達できるLNGカーゴに頼っている。

しかし、現在の欧州のガス貯蔵率は54%を下回っており、昨年の同時期に比べて補充ペースは遅れている。さらに、域内を襲っている熱波により、冷房用の発電向けガス消費量が増加しており、貯蔵の積み増しがさらに困難になる可能性が指摘されている。

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