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エノビックス株が急伸、アップル元幹部のCOO就任を好感

バッテリー技術を手がける米エノビックス(ENVX)の株価が9日の取引で大幅に上昇した。同社がアップル(Apple)の元幹部を最高執行責任者(COO)に任命したと発表したことが好感され、製造能力の拡大に対する投資家の期待が高まった。
アップル出身の新COOを任命
エノビックスは、マイケル・ヴィヴォダ(Michael Vyvoda)博士を2026年7月29日付で新COOに任命すると発表した。ヴィヴォダ氏は25年以上にわたるオペレーション経験を持ち、直近ではアップルでオーディオ製品のプロダクトオペレーション担当ディレクターを務めていた。
同氏はアップル在籍中、人気製品である「AirPods」の初期段階からアジアの複数拠点における大量生産体制の構築に至るまで、生産規模の拡大を主導した実績を持つ。エノビックスでは、マレーシア、韓国、インドの製造拠点を統括し、グローバルな製造、サプライチェーン、オペレーションエンジニアリング組織を監督する。
市場の評価と株価への影響
この人事は、エノビックスが直面する重要課題である「生産規模の拡大」に向けた戦略的な一手と市場に受け止められた。ラージ・タルリ最高経営責任者(CEO)は、ヴィヴォダ氏が「現在のエノビックスが必要とする、広範かつ機能横断的なオペレーションのリーダーシップ」をもたらすとコメントしている。
Adこの発表を受け、同社株は午前の取引で一時6.7%上昇。同日の米国市場は主要株価指数がほぼ横ばいであったことから、今回の株価上昇は市場全体の影響ではなく、同社固有の材料が要因となった。最近、株価が52週安値の4.62ドル近辺で推移していたこともあり、今回のニュースは投資家心理を改善させるきっかけとなった。
好調な業績が信頼感を後押し
今回の人事発表は、同社の業績が改善する中で行われた。エノビックスが発表した2026年第1四半期の売上高は760万ドルと、前年同期比で49%増加し、自社のガイダンス(業績見通し)の上限を上回った。
好調な業績に加え、アップルでの大量生産の実績を持つ経営幹部を迎えたことで、同社が持続的な大量生産体制を確立する道筋への信頼感が回復。市場の主要な懸念材料の一つであった実行能力への不安が和らいだ形だ。