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カナダドル、米加貿易摩擦と米インフレ懸念の二重苦で下落

カナダドルは水曜日、対米ドルで下落した。米加間の貿易摩擦が再燃したことに加え、米国の根強いインフレを示す経済指標が米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測を強め、ドル買い・カナダドル売りを誘った。
外国為替市場で米ドル/カナダドル相場は一時、1カナダドル=1.3892米ドルまで上昇し、8月19日以来のカナダドル安水準を付けた。その後も買いが優勢となり、直近では0.27%高の1.3876米ドル近辺で推移している。
激化する米加貿易摩擦
カナダドル相場への下押し圧力となっているのが、米国とカナダの間で激化する貿易摩擦だ。米国が約276億カナダドル(約200億米ドル)相当のカナダ製品に対し50%の追加関税を課すと発表したことを受け、カナダ政府も火曜日に対抗措置を発表した。
カナダの報復措置は以下の通り。
- 対象:700品目以上の米国製品
- 総額:米国による関税措置と同規模の約276億カナダドル
- 発動日:9月8日
トランプ米大統領は水曜日、「このようなやり方が受け入れられないことをカナダに理解させる時が来た」と強硬な姿勢を示しており、こう着状態にある貿易交渉の先行き不透明感が市場の懸念を強めている。
Ad米PCEがFRBの利上げ観測を後押し
貿易問題に加え、同日発表された米国の7月個人消費支出(PCE)物価指数もカナダドルの重しとなった。FRBがインフレ指標として重視するPCE価格指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前年同月比で3.3%の上昇となり、市場予想を上回った。
インフレ率が依然としてFRBの目標である2%を大幅に上回っていることから、市場では9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが実施されるとの観測が再燃。米金利の上昇期待がドルを全般的に押し上げ、カナダドルにとっては金利差の面で不利に働いた。
今後の見通し
カナダドルは、貿易摩擦という地政学的リスクと、米国の金融政策というマクロ経済要因の双方から圧力を受ける厳しい状況にある。カナダが主要なエネルギー輸出国であることから、カナダドルは原油価格の動向にも敏感であり、投資家は今後の原油市況も注視している。