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ブルネロ・クチネリ株が上昇、JPモルガンの好評価やブランド露出が追い風

イタリアの高級ファッションブランド、ブルネロ・クチネリの株価が9日に上昇し、1.8%高の80.22ユーロで取引された。米金融大手JPモルガンが、7月30日に予定されている2026年上半期決算の発表を前に、同社株を短期的な好材料が期待できる「ポジティブ・カタリスト・ウォッチ」に指定したことが主な買い材料となった。
JPモルガン、決算発表を前に強気の見方
JPモルガンは、ブルネロ・クチネリの業績について強気な見通しを示している。同行は、第1四半期に20%増だった小売売上高の伸びが第2四半期には15%に緩やかになると予測。2026年上半期全体では、以下の数値を予想している。
- EBIT(利払い・税引き前利益): 11%増
- 営業利益率: 30ベーシスポイント拡大し16.9%に到達
この決算期待が、投資家の買いを誘った形だ。
ブランド価値を高める好材料が重なる
AdJPモルガンの評価に加え、ブランドの知名度と名声を高める出来事も株価を後押しした。7月8日には、俳優のマット・デイモン氏がパリで開催されたクリストファー・ノーラン監督の新作「The Odyssey」のプレミア試写会で、同社の2026年春夏コレクションのスーツを着用。注目度の高いレッドカーペットでの露出は、大きな宣伝効果となった。
さらに9日の夜には、創業者のブルネロ・クチネリ氏が、起業家として初めて権威ある文化賞「プレミオ・デル・ヴィットリアーレ」を受賞する予定となっており、ブランドの権威性を一層高める材料と見なされている。
市場環境と株価の動向
株式市場全体の地合いも良好だった。イタリアの主要株価指数であるFTSE MIB指数は、NATOの防衛費増額へのコミットメントなどを背景に過去最高値圏で推移しており、市場心理は上向いている。ミラノ市場に上場する同業のモンクレールやサルヴァトーレ・フェラガモには特に個別の材料が見られず、この日のブルネロ・クチネリの株価上昇は同社固有の要因によるものだった。
同社の株価は依然として52週高値の110.65ユーロを大きく下回っており、アナリストのコンセンサス評価は「買い」を維持していることから、回復の余地があると見られている。JPモルガンによる決算への期待、著名人によるブランド露出、そして良好な市場環境が組み合わさり、投資家がポジションを構築する動きにつながった。