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ビットコイン、6万3000ドル台を回復 リスクセンチメント改善と原油安が追い風

米イラン間の緊張緩和への期待から投資家のリスクセンチメントが改善し、主要な暗号資産であるビットコインの価格が上昇した。Investing.comによると、ビットコインは一時1.9%高の63,352.8ドルまで値を上げ、心理的な節目である6万3000ドル台を回復した。
地政学的リスク後退でセンチメント改善
価格上昇の直接的な引き金となったのは、トランプ米大統領が「イラン側が連絡してきて、取引を強く望んでいる」と発言したことだ。これを受け、中東情勢の緊迫化への懸念が和らぎ、安全資産への逃避の動きが後退。原油価格が下落する一方で、ビットコインのようなリスク資産への資金流入が見られた。
前日には、トランプ大統領がイランとの停戦は「終わった」と発言し、米国がイラン国内の約170の標的に対して攻撃を実施したことで、市場の不透明感が高まり、ビットコイン価格は2%近く下落していた。
アナリスト分析:現物需要が支える健全な上昇
Nexo Dispatchのアナリスト、Iliya Kalchev氏は、今回の価格回復が地政学的な悪材料に対する市場の「行動変化」を示していると指摘する。同氏は、「第2四半期にはマクロ経済の衝撃が常に資金流出を招いていたが、今回は初期のヘッドラインで売り込まれた後、下落を拡大させることなく反発した」と述べた。
Adさらに、この上昇がレバレッジではなく現物需要に支えられている点を強調している。Glassnodeのデータによると、ビットコイン先物の建玉(オープンインタレスト)は価格回復とともに約300億ドルに減少しており、トレーダーが不安定なマクロ環境下でレバレッジをかけたエクスポージャーを増やすことに消極的であることを示唆している。
強気の構造的シグナルも
Kalchev氏は、構造的な強気シグナルとして、中央集権型取引所に保管されているビットコインの供給量が循環供給量の約6.6%まで減少し、2017年以来の低水準になったことを挙げている。「歴史的に、取引所の残高が持続的に減少する局面は、売却可能なコインが減ることで売り圧力が低下し、数四半期にわたる強気局面の前兆となってきた」と分析した。
市場では連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨も消化されたが、内容は市場が懸念していたほどタカ派的ではなかったとの見方が広がり、これも相場を支える一因となった。ビットコインの上昇に連動し、イーサリアムやXRPなど主要なアルトコインも概ね堅調に推移した。