Story
ベーカー・ヒューズ、チャート社の136億ドル買収でEUの条件付き承認を取得

Text size
Background
米石油サービス大手のベーカー・ヒューズは、産業機器メーカーのチャート・インダストリーズを136億ドルで買収する計画について、欧州連合(EU)の独占禁止法監督当局から条件付きで承認された。この承認は、競争上の懸念を払拭するための事業売却が条件となっている。
承認の条件と背景
EUの執行機関である欧州委員会は、この買収によってベーカー・ヒューズがチャート社の液化天然ガス(LNG)事業を不当に優遇する能力とインセンティブを持つことへの懸念を表明していた。この懸念に対処するため、ベーカー・ヒューズは以下の是正措置を提案し、受け入れられた。
- チャート社が保有する独自のプロセス技術事業の売却
- チャート社の小規模プロセス技術事業の売却
- 自社機器と第三者のLNG関連機器との相互運用性の確保
欧州委員会によると、これらの是正措置は10年間有効となる。
買収の戦略的意義
Adベーカー・ヒューズがこの大型買収を発表したのは昨年7月。目的は、LNGやデータセンター分野向けの産業技術における存在感を高め、自社の産業・エネルギー技術ポートフォリオを強化することにある。
買収対象のチャート・インダストリーズは、気体・液体分子のハンドリングに関するバルブや計測技術などの産業機器を製造している。同社は世界中に65の製造拠点と50以上のサービスセンターを持つグローバル企業である。
市場への影響
今回の条件付き承認により、エネルギーおよび産業技術セクターにおける大型M&Aの実現に向けた大きな規制上のハードルがクリアされた。これにより、両社の株主や市場関係者にとっての不確実性が一つ解消された形となる。売却されるチャート社の事業は、LNG技術市場の新たな競争力学を生み出す可能性があり、どの企業が買収するかが今後の焦点となる。