Story

トランプ氏の新関税でインフレ懸念再燃、ドル高・アジア通貨安が進行

ENTHMSVIIDZHZH-TWJAKOHI
Jul 24, 20261 min read
トランプ氏の新関税でインフレ懸念再燃、ドル高・アジア通貨安が進行
Text size
Background

トランプ米政権が60の貿易相手国・地域を対象とする新たな輸入関税を発動したことを受け、アジアの外国為替市場では主要通貨が対米ドルで下落した。関税と原油価格の高騰がインフレ懸念を再燃させ、米国の長期金利を押し上げたことで、ドル買いが優勢となっている。

新関税と原油高がインフレ懸念を増幅

ワシントンが新たに発動した関税は、これまでの一時的な10%の関税に代わり、10%と12.5%の恒久的な関税を課すもの。この措置は、原油や一部食料品などを除くほぼ全ての米国向け輸入品を対象としている。

これに加え、中東の地政学的リスクの高まりを背景に、国際的な原油価格の指標であるブレント原油が1バレル=100ドルを超える水準で推移していることも、インフレ圧力への警戒感を強めている。輸入コストの上昇とエネルギー価格の高騰という二重の要因が、来週に金融政策決定会合を控える米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和に対して慎重な姿勢を維持させるのではないかとの観測が広がっている。

米国債利回りの上昇がドルを支援

市場のインフレ懸念を反映し、米国の10年物国債利回りは4.7%を超え、数カ月ぶりの高水準に達した。長期金利の上昇はドルの魅力を高め、主要通貨バスケットに対するドル指数を約3週間ぶりの高値圏に押し上げている。

OCBC銀行は、地政学的リスクと原油高にもかかわらず為替市場は比較的落ち着いていたとしながらも、「持続的なオイルショックは市場のボラティリティを再燃させ、広範なドル高を支える可能性がある」と指摘。米国がエネルギー純輸出国であることや、インフレ懸念がFRBに物価上昇リスクへの警戒を続けさせることがドルに有利に働くと分析している。

Sample IUX Markets – In-articleAd

アジア通貨の動向と今後の焦点

ドル高の圧力はアジア通貨に広く及んでいる。日本円は、日銀が利上げペースを加速するとの観測が浮上しているにもかかわらず、対ドルで1ドル=163.8円近辺と約40年ぶりの安値圏で推移。韓国ウォンも週初につけた約2年半ぶりの高値から反落した。

市場の関心は、来週以降に予定されている重要イベントに移っている。

  • 中国: 政治局会議での追加景気刺激策の発表が期待される。
  • 中央銀行: シンガポール金融通貨庁(MAS)を皮切りに、米連邦準備制度理事会(FRB)や日本銀行の金融政策決定会合が控える。

投資家は、新たな関税やエネルギー価格の上昇が、世界的な金融緩和サイクルの開始をさらに遅らせる要因となるか否かを見極めている。

Back to latest news

LATEST