Story
アジア通貨は週間で上昇へ、米ドルは3カ月ぶり安値圏 米国債買い入れも支えとならず

大半のアジア通貨は金曜日、週間ベースでの上昇に向けて堅調に推移した。米財務省による債券買い入れ拡大策がドルを支えるには至らず、米ドルが約3カ月ぶりの安値圏に沈んだことが背景にある。
米長期金利は再び上昇
米財務省は水曜日、長期国債の買い入れオペを9月から倍増させ、1回あたり40億ドル規模にすると発表した。しかし、この措置によるドル相場への支援は一時的なものにとどまり、ドルインデックスは0.2%安の98.735近辺と3カ月ぶりの低水準で推移し、週間では約1%の下落となる見込みだ。
市場では、米国の巨額な財政赤字と債務拡大に対する根強い懸念が、今回の介入策の効果を上回っているとの見方が広がっている。発表後に一時低下した米国の長期金利は再び上昇に転じ、10年物国債利回りは4.70%付近、30年物国債利回りは5.25%近辺で推移している。
円は上昇、日銀の利上げ観測が強まる
ドル安を背景に、アジア通貨は総じて買いが優勢となった。ドル円(USD/JPY)は0.1%安の159円近辺で取引され、週間では0.2%の下落となる見通し。
Ad金曜日に発表された日本の7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は、前年同月比1.8%の上昇となり、6月の1.6%から加速し市場予想と一致した。この結果は、コアCPIが7カ月連続で日銀の目標である2%を下回っているものの、9月の金融政策決定会合で政策金利が1%から1.25%へ引き上げられるとの市場の観測を強める材料となった。
韓国ウォンが上昇を主導、インドルピーは逆行安
アジア通貨の中では韓国ウォンが金曜日の上昇を主導した。米ドル/ウォン(USD/KRW)は0.9%下落し、2025年9月以来の安値を付け、週間では2.5%安となる勢い。その他の通貨の動向は以下の通り。
- 豪ドル:対米ドル(AUD/USD)で0.4%上昇し、週間で約1%高となる見込み。
- 中国人民元:オンショア人民元(USD/CNY)はほぼ横ばいで、週間では0.3%安の方向。
- シンガポールドル:対米ドル(USD/SGD)で0.2%下落し、週間では0.7%安となる見込み。
一方、地域的な傾向に逆行したのがインドルピーだ。米ドル/ルピー(USD/INR)は横ばいで推移し、週間では0.3%の上昇となる見通し。原油価格の上昇が輸入国の通貨を圧迫しており、ブレント原油先物は週間で6%以上上昇し、1バレル94ドル弱で取引されていることが重しとなっている。