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アップル、折りたたみiPhone発表も株価は慎重な動き 投資家が注目するポイント

アップル(AAPL)が初の折りたたみ式スマートフォン「iPhone Duo」を発表したものの、市場の反応は限定的で、投資家が慎重な姿勢を見せています。長期的な成長ストーリーに新たな要素が加わった一方で、供給能力や利益率、AI戦略の実行といった課題が短期的な株価の上値を抑える要因となっています。
新製品発表と市場の反応
アップルは年次イベントで、価格1,999ドルの折りたたみ式「iPhone Duo」と、従来モデルより100ドル価格を引き上げた「iPhone 18 Pro」を発表しました。しかし、この発表に対する市場の反応は冷静でした。Investing.comによると、アップル株は発表翌日の9月9日に前日比0.28%安の315.34ドルで取引を終了。翌10日の時間外取引では0.75%高の317.70ドルで推移し、新製品の潜在力は認めつつも、即時の業績押し上げ効果には懐疑的な見方が示唆されました。
強気シナリオ:新たな成長ドライバーへの期待
アナリストの間では、折りたたみ式iPhoneが新たな成長の柱になるとの期待があります。Meliusのアナリストは、2027年度のDuoの販売台数が最大で1,500万台に達する可能性があると試算しています。高価格帯の製品であるため、iPhone事業全体の売上高成長率を現在のコンセンサス予想である9%から20%近くまで押し上げる可能性があるとの見方です。
複数の金融機関も強気の見方を維持しており、目標株価は以下の通りです。
- Melius: 370ドル
- シティ、エバーコア、HSBC、バンク・オブ・アメリカ(BofA): 365ドル~380ドル
Ad弱気シナリオ:供給、利益率、AIへの懸念
一方で、複数の懸念材料も指摘されています。まず、生産能力と歩留まりの問題から、Duoの年内供給台数は800万~1,000万台に限定される可能性があり、業績への貢献は緩やかになると見られています。
また、BofAは部品コストの上昇による粗利益率への圧迫を理由に、目標株価を380ドルから370ドルへ引き下げました。同行は2027年の1株当たり利益(EPS)予想も10.32ドルから9.98ドルに下方修正しています。さらに、AIアシスタント「Siri AI」は依然として英語版のベータ版であり、EUでは利用できないなど、AI戦略が未完成であるとの見方も株価の重しとなっています。
今後の見通しと注目点
次回の決算発表は10月29日に予定されており、コンセンサス予想ではEPSが1.98ドル、売上高が1132.2億ドルとされています。投資家の期待は高まっており、注意が必要です。前回の決算ではEPSが市場予想を6.88%上回ったにもかかわらず、株価は発表後に8.66%下落しました。これは、市場が単なる予想超えではなく、成長の「加速」を求めていることを示しています。
今後の株価は、Duoの需要、サービス事業の成長、AI戦略の実行が改善すれば緩やかに上昇する基本シナリオが考えられます。供給が拡大し利益率が維持されれば365ドル~380ドルのレンジを目指す強気シナリオ、逆に需要が期待外れに終われば250ドル~264ドルまで下落する弱気シナリオも想定されます。