Story
ヴァーティカル・エアロスペース株が急伸、eVTOL機の公開デモ飛行成功で

Summary
英ヴァーティカル・エアロスペースの株価が21日の取引で急伸した。ファンボロー国際航空ショーでのeVTOL(電動垂直離着陸機)の公開デモ飛行成功と、アナリストによる目標株価引き上げが好感された。
英国のeVTOL(電動垂直離着陸機)開発企業ヴァーティカル・エアロスペース(EVTL)の株価が21日午前の取引で8.1%急伸した。世界最大級の航空宇宙見本市であるファンボロー国際航空ショーで、同社製eVTOL機「Valo」の公開デモ飛行が成功したことが主な材料となった。
ファンボロー航空ショーでの歴史的飛行
同社は20日、ファンボロー国際航空ショーの会場で、チーフテストパイロットの操縦により「Valo」のデモ飛行を実施した。Investing.comによると、この飛行では垂直離陸から翼による巡航飛行への移行、そして再び垂直着陸に至る一連のシーケンスを、世界の航空宇宙関係者の前で初めて公開で成功させた。
このデモンストレーションは、同社の機体開発における重要な概念実証(プルーフ・オブ・コンセプト)となり、今後の型式証明取得に向けた大きな一歩と市場は評価している。
アナリストの強気な見方も追い風に
株価上昇を後押ししたもう一つの要因は、アナリストによる好意的な評価だ。H.C. Wainwrightのアナリスト、アミット・ダヤル氏は、今回の取引セッションの前日に発表したレポートで、同社の投資判断を「買い」で再確認し、目標株価を15ドルに引き上げた。
Adダヤル氏は、同社の商業化に向けた進捗とeVTOL事業の拡張性を評価しており、このレポートが投資家の買い意欲を刺激した形だ。また、同社は最近Sigma Air Mobilityとの間で覚書を締結したほか、アメリカン航空、アボロン、日本航空などから約1,500機の条件付きプレオーダーを獲得しており、商業的なパイプラインの広さを示している。
市場環境と今後の見通し
当日はS&P 500が0.5%、ナスダック総合指数が0.9%上昇するなど、株式市場全体がリスクオンムードであったことも、EVTLのような商業化前のハイベータ株にとって追い風となった。同業のJoby AviationやArcher Aviationから特に悪材料は出ておらず、ヴァーティカル社固有の好材料が株価を押し上げた。
株価は一時1.74ドルまで上昇したが、52週高値の7.33ドルからは依然として大きく下回っている。これは、型式証明の取得から商業運航開始までにはまだ長い道のりが残されていることを反映しており、投資家は今後の進捗を注視している。