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トラクター・サプライ株、決算ミスと下方修正にもかかわらず上昇 「悪材料出尽くし」で

米国の農村・郊外向け小売大手トラクター・サプライ(TSCO)の株価が、7月23日の市場開場前の時間外取引で3.5%上昇した。同日に発表された2026年第2四半期決算が市場予想を下回り、通期の業績見通しも引き下げられたにもかかわらず、逆説的な値動きを見せている。
予想を下回る決算とガイダンス
同社が発表した第2四半期決算によると、調整後1株当たり利益(EPS)は0.81ドルとなり、コンセンサス予想の0.85ドルを下回った。売上高も45.4億ドルで、アナリスト予想の46.4億ドルに届かなかった。
既存店売上高は1.5%の減少となった。これは、客数の1.7%減が客単価の0.2%増を相殺したことによるもので、特に5月が軟調だったことが指摘されている。さらに、同社は通期の調整後EPSガイダンスを従来の2.13~2.23ドルの範囲から1.90~2.00ドルの範囲へと大幅に引き下げた。これはアナリストのコンセンサス予想である約2.03ドルをも下回る水準だ。
株価上昇の背景:「悪材料出尽くし」
今回の株価上昇は、市場がすでに大幅な悪材料を織り込んでいたことで説明できる。決算発表前の60日間でEPSの市場予想は4%以上引き下げられ、直近1週間だけでもさらに3%近く下方修正されていた。
Adバンク・オブ・アメリカ、UBS、ウェルズ・ファーゴなど多数の金融機関が目標株価を引き下げており、市場の期待は極めて低い水準にあった。同社の株価は過去12ヶ月で約半分に下落し、決算発表直前には52週安値(28.36ドル)近辺で取引されていた。このため、失望的な内容ではあったものの、業績に関する不透明感が払拭されたことが、一部の投資家にとっては買い戻しのきっかけとなった模様だ。
市場の反応と今後の見通し
この日の米国株式市場は、S&P 500が0.7%安となるなど、主要3指数がそろって下落しており、トラクター・サプライの株価上昇は市場全体の地合いとは逆行している。消費者の慎重な支出姿勢や関税に関連するコスト圧力は、同社を含む裁量消費財セクター全体に重くのしかかっていた。
投資家の間では、最悪のシナリオがすでに株価に反映されていたとの見方が広がっている。ガイダンス引き下げが正式に発表されたことで、むしろ「悪材料出尽くし」と捉えられ、短期的な買い安心感につながった形だ。