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Sheinのタング会長、IPO完了を前に退任へ=関係者

ファストファッション大手のShein(シーイン)で執行会長を務めるドナルド・タング(Donald Tang)氏が、同社の新規株式公開(IPO)が完了に近づく中で退任し、上級顧問に就任する予定であることが、事情に詳しい関係者3人の話で明らかになった。タング氏は過去3年間、謎に包まれた創業者に代わり、同社の「顔」として公の場に立ってきた。
会長交代の背景
中国系アメリカ人の富豪で元銀行家のタング氏は、これまでメディアへの露出が少ない創業者スカイ・シュー(Sky Xu)氏に代わり、西側諸国における代理人としての役割を担ってきた。世界各国の政治家や規制当局との交渉、カンファレンスへの登壇などを通じて、同社の広報役を務めてきた。
同社の考えに詳しい関係者によると、タング氏は今後、上級顧問として経営陣と緊密に連携を続けるが、移行の明確な時期は定まっていないという。IPOに先立つ投資家向け説明会(ロードショー)は、タング氏ではなく創業者のシュー氏が主導する見通し。Sheinは本件に関するコメントを控えている。
難航するIPO計画
Adタング氏の当初の任務はニューヨークでのIPO実現だったが、米政界からの反発が強まり断念。その後、ロンドンでの上場に方針転換した。英国の金融行動監視機構(FCA)からは承認を得たものの、中国証券監督管理委員会(CSRC)からの承認が得られず、ロンドンでの計画も頓挫した。これにより、同社は現在、香港での上場に再び舵を切っている。
タング氏の在任中、同社はサプライチェーンにおける強制労働への関与疑惑や、僅少免税(デミニミス)制度の利用に対する批判など、数々の厳しい追及に直面してきた。タング氏はこれらの問題に対処し、規制当局との関係改善やコンプライアンス体制の強化に努めてきた。
今後の課題
タング氏の退任により、これまで公の場にほとんど姿を見せなかったシュー氏が表舞台に立つのか、あるいは別の共同創業者や外部のリーダーがその役割を担うのかが、今後の焦点となる。同社は欧州の規制当局から巨額の罰金を科された経験や、フランスのマーケットプレイスで不適切な商品が販売された問題など、依然として多くの規制上・評判上の課題を抱えている。