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クアルコム株が逆行高、データセンター事業への期待でアナリストが強気評価

米半導体大手クアルコム(QCOM)の株価が15日午前の取引で3.9%上昇し、軟調な市場全体と対照的な動きを見せた。アナリストが同社のデータセンター事業への期待を改めて示したことが、投資家の買いを誘った。
データセンター事業への期待が株価を牽引
今回の株価上昇の直接的なきっかけは、金融サービス会社StoneXがクアルコムに対する投資判断「買い」と目標株価270ドルを再表明したことだ。同社のアナリストノートは、クアルコムがデータセンター分野での存在感を急速に拡大している点を特に高く評価している。
クアルコムの中核である携帯端末向け事業の需要環境にはばらつきが見られるものの、データセンター事業の成長がその懸念を補って余りあるとの見方が強まっている。この多角化戦略への信頼感が、今回の株価上昇の原動力となった。
AWSとの協業が成長の裏付けに
アナリストが自信を深める背景には、9月8日に発表されたアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との協業がある。この提携は、複数世代にわたるカスタムAI推論シリコンの供給に関するもので、その規模は最大で600億ドルに達する可能性があるとされている。
AdこのAWSとの契約は、クアルコムが掲げる長期的な多角化目標にとって、具体的かつ公表された重要な実績となった。クアルコムはデータセンター事業の売上高目標として、2027年度までに50億ドル、2029年度までに150億ドル超を掲げており、AWSという巨大顧客の獲得は、この目標達成の信憑性を大きく高めた。
市場の逆風と競争環境
この日の株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定を前に警戒感が広がり、S&P 500種株価指数が0.3%、ナスダック総合指数が0.5%それぞれ下落した。クアルコム株がこれらの主要指数を大幅にアウトパフォームしたことは、今回の株価上昇がマクロ経済のセンチメントではなく、同社固有の材料によってもたらされたことを示している。
競合のメディアテックが世界初となる2nmプロセスのスマートフォン向け半導体「Dimensity 9600 Pro」を発表するなど、携帯端末市場での競争圧力は依然として存在する。しかし、StoneXの強気な評価、AWSとの提携による勢い、そして9月22日から24日に予定されている次世代チップ「Snapdragon 8 Elite Gen 6」への期待感が組み合わさり、投資家の信頼を勝ち取った形だ。株価は前日終値の180.15ドルから一時189.75ドルまで上昇し、同社がAIおよびデータセンター向け半導体サプライヤーへと変貌を遂げつつあることへの市場の確信が深まっていることを反映した。