Story
原油価格は横ばい、米の対イラン追加制裁の影響を市場が注視

Summary
原油価格は前日の下落から落ち着きを取り戻した。投資家は、米国が発表したイランに対する二次制裁の強化が、地政学的リスクと世界の石油供給に与える実際の影響を慎重に評価している。
原油価格は、前日に2%以上下落した後、火曜日のアジア時間で横ばいに転じた。投資家は、米国が発表したイランに対する二次制裁の強化が、世界の石油供給に与える影響を慎重に見極めている。
米、イランへの経済的圧力を強化
ベッセント米財務長官は月曜日、イランの経済的生命線を断つため、二次制裁を拡大すると発表した。ロイター通信によると、この措置はイランと取引を続ける国々に対し、ドル基盤の金融システムから締め出されるリスクを負わせるものだ。ただし、長官は対象国や制裁の発動時期などの詳細については明言を避けた。
市場は、軍事行動よりも経済的圧力が選択されたことを、物理的な供給途絶への直接的リスクが後退した兆候と受け止めている模様だ。KCMのチーフ市場アナリスト、ティム・ウォータラー氏は、「市場は経済的圧力を物理的な供給に対するリスクが低い経路と見なしているようだ。これが、価格が急騰するのではなく、当初の反応が下落だった理由だ」と指摘した。
地政学的リスクは依然として残存
一方で、ウォータラー氏は、イランが報復として海上輸送を妨害する能力を依然として保持しており、これが原油価格に「一定のリスクプレミアムを残し続けている」と警告する。実際に、英国海上貿易業務(UKMTO)は火曜日、オマーン北東沖で石油タンカーが未確認の飛翔体による攻撃を受け、航行不能になったと報告した。
Adイランはまた、世界の石油使用量の約20%が通過するホルムズ海峡の管理権を主張し続けている。月曜日には、同海峡の規則に違反したとするタンカー45隻を名指しし、積荷の没収を含む対抗措置の可能性を示唆したと報じられている。
供給懸念と価格動向
日本時間火曜日の早朝取引で、国際的な指標であるブレント原油先物は1バレル92.16ドルと0.1%下落した一方、米国産WTI原油先物は1バレル85.02ドルとほぼ横ばいで推移した。両指標とも前日の月曜日には、過去2週間の上昇を受けた利益確定の動きもあり、2%以上下落していた。
地政学的な緊張の高まりは、すでに各国の備蓄取り崩しにつながっている。米エネルギー省が月曜日に発表したデータによると、米国の戦略石油備蓄(SPR)は先週、約370万バレル減少し2億8970万バレルとなり、1982年11月以来の低水準を記録した。