Story
原油価格が4日続伸、ホルムズ海峡の緊張と米在庫減で供給懸念

Summary
米国とイランがホルムズ海峡で対立を続ける中、世界の原油供給に対する懸念が強まり、原油価格は4営業日連続で上昇した。米国の原油在庫減少も価格を押し上げる要因となっている。
世界の原油価格は水曜日、4営業日連続で上昇した。主要な輸送路であるホルムズ海峡における米国とイランの対立が激化し、世界的な供給が逼迫するとの懸念が市場で強まったことが背景にある。指標となるブレント原油先物は1バレルあたり91.32ドル、米国産WTI原油先物は85.28ドルまで上昇し、ともに約3週間ぶりの高値圏で推移している。
ホルムズ海峡の緊張が供給懸念を煽る
市場の最大の注目点は、地政学的リスクの高まりだ。ロイター通信が引用した海運データによると、イランとの紛争が続く中、ホルムズ海峡を通過するタンカーの数が著しく減少している。Kplerのデータを基にした報道では、火曜日に同海峡を通過した商船はわずか6隻で、前日の9隻や過去10日間の1日平均11隻から落ち込んだ。
オランダの金融大手INGのアナリストはレポートで、「ホルムズ海峡における船舶交通量の減少が報じられたことで、原油供給が中断するリスクへの懸念が引き起こされた」と指摘している。
外交面では緊張が続いており、解決の糸口は見えていない。イランは、米国が期限切れとなった暫定合意の条件を満たすまで海峡は閉鎖され続けると主張。一方、トランプ米大統領はイランとの交渉予定はないとしながらも、海峡は開放されていると述べており、双方の主張は食い違っている。
Ad米国在庫の減少も価格を押し上げ
米国内の供給引き締まりを示す兆候も、原油価格の上昇を後押しした。米国石油協会(API)が火曜日に発表した週間在庫統計で、国内の原油在庫が小幅に減少したことが明らかになった。このデータは、水曜日に発表される米エネルギー情報局(EIA)の公式統計の先行指標と見なされることが多い。
INGのアナリストは、「やや強気なAPIの在庫報告も市場を支えた」と分析。米国の原油在庫の減少は、イランとの紛争の影響で戦略石油備蓄がすでに40年以上の低水準にある中で、国内の供給がさらにタイトになっていることを示唆している。