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J・D・ウェザースプーン株が急落、業績下方修正を嫌気

Summary
英国のパブ運営大手J・D・ウェザースプーンは、第4四半期の売上高が予想を下回り、コスト上昇が続いていることから通期利益見通しを下方修正した。これを受け、同社株は22日の取引で一時10%近く下落した。
英国の大手パブチェーン、J・D・ウェザースプーン(J D Wetherspoon)の株価は22日、同社が発表した第4四半期の取引状況報告で通期利益見通しを下方修正したことを受け、一時10%近く急落した。株価は一時665ペンスの安値を付けた後、680.5ペンス近辺で取引された。
業績見通しを下方修正
同社のティム・マーティン会長は声明で、「最終四半期の売上高が予想をわずかに下回ったことに加え、食料、人件費、修繕費、エネルギー、事業税といった分野でのコスト増が重なり、通期利益は市場予想を下回る可能性が高い」と述べた。この発表は、5月時点の「コストが市場予想をわずかに下回る利益につながる可能性がある」という警告よりも、さらに踏み込んだ内容となった。
利益見通しが圧迫される主な要因は、トップラインの成長とコストインフレとの乖離が拡大していることにある。同年度中に複数の利益警告が発せられたことで、投資家の懸念が強まった。
売上は堅調もコスト増が圧迫
売上高自体は底堅さを見せている。2026年7月19日までの12週間における既存店売上高は前年同期比4.0%増となり、年初来の伸び率は4.2%に達した。しかし、投資家は売上成長を上回るコスト上昇を問題視している。
同社は、コスト圧力の具体的な要因として以下の項目を挙げた。
Ad- 食料品
- 人件費
- 修繕費
- エネルギー
- 事業税(固定資産税)
これらの構造的なコスト圧力は同社固有の問題ではなく、ミッチェルズ&バトラーズ(Mitchells & Butlers)やマーストンズ(Marston’s)など、英国のホスピタリティ業界全体が直面する課題であり、今回の下方修正はセクター全体に影響を及ぼす可能性がある。
市場の反応と今後の焦点
同社は2026年7月23日に臨時株主総会を招集しており、新たな自社株買いの承認などについて採決する予定だ。投資家心理が敏感になっているこの時期に、所有構造に関する不透明感が加わった形だ。
同社株は52週安値の530.5ペンスから大幅に回復していたが、今回の急落により52週高値の814.5ペンスからは大きく引き離された。持続的なコストインフレが収益回復のペースを鈍化させるという懸念が改めて浮き彫りになっている。