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イラン新最高指導者、父の殺害に「報復」を明言 中東の緊張高まる

イランのモジュタバ・ハメネイ新最高指導者は11日、父であり前任者でもあるアリ・ハメネイ師の殺害に対する報復を誓う声明を発表した。米国との停戦合意が揺らぐ中、この声明は中東地域の地政学的リスクを一層高めるものとみられる。
国営テレビ通じ報復を表明
ロイター通信が報じたところによると、イラン国営テレビで読み上げられた声明の中で、モジュタバ師は報復が「国民の要求」であり、「確実に行われなければならない」と強調した。これは、アリ・ハメネイ師の葬儀が始まってから1週間が経過した中での、新指導者による初の公式メッセージとなる。
声明では「我々は、殉教した指導者とこれら二つの戦争の全殉教者の血の報復を、犯罪者である殺害者たちから行うことを誓う」と述べられている。前任のアリ・ハメネイ師は、戦争が始まった2月28日の米・イスラエルによる空爆で殺害された。
地政学リスクと市場への影響
今回の強硬な声明は、4ヶ月にわたる戦争の終結を目指して米国とイランの間で合意された停戦の先行きに、さらなる疑念を投げかけるものだ。最近も米・イラン両軍による攻撃の応酬があり、トランプ米大統領は停戦は終了したと宣言しつつも、協議は継続すると述べている。
Ad中東情勢の緊迫化は、原油市場をはじめとする金融市場にとって大きな懸念材料となる。地政学的リスクの高まりは、原油価格のボラティリティ上昇や、投資家のリスク回避姿勢を強め、安全資産への資金逃避を促す可能性がある。
新指導者の不在が不透明感を増幅
モジュタバ師は3月8日に最高指導者に任命されて以来、公の場に一切姿を見せていない。複数の高官筋によると、同師は父が殺害された空爆で顔面に重傷を負ったとされている。写真や映像、音声などが公開されない状況が、イラン国内の不確実性を高めている。
37年間にわたりイランを統治した前任者の死後、新指導者が姿を見せない異例の事態は、今後のイランの政治体制や対外政策を巡る不透明感を一層増幅させている。