Story
原油価格の下落が国債利回りの急上昇を相殺し、金価格は安定。

Summary
原油価格の下落がインフレ懸念を和らげたことで、金価格は1.6%上昇した後、横ばいを維持したが、米国債利回りが2002年以来の高水準に達したことで上昇幅は限定された。
金価格は水曜日の取引で堅調に推移し、前日の1.6%の大幅上昇の後、小休止となった。投資家は相反する経済指標を慎重に見極めていた。原油価格の下落はインフレ懸念をいくらか和らげたものの、米国債利回りの高止まりが金価格の上昇を抑制し続けた。
Investing.comのデータによると、東部時間20時36分現在、現物金(XAU/USD)は1オンスあたり4,180.54ドルとほぼ横ばい、金先物は0.8%上昇して4,212.01ドルとなっている。
相反する市場圧力
金価格を支える主要因の一つは原油価格の下落であり、中東の供給回復の報道を受けて下落幅が拡大した。情報筋によると、サウジアラビアが主要パイプラインの輸送量を増やしたことで、最近のエネルギー価格高騰の要因となっていた供給途絶への懸念が緩和されたという。原油価格の下落はインフレ見通しを緩和し、連邦準備制度理事会(FRB)がより積極的な金融政策を追求する圧力を軽減する可能性がある。
しかし、金価格にとって大きな逆風は債券市場にある。米国債の最長期債利回りは火曜日に6営業日連続で上昇し、2002年以来の高水準に達した。利回りの上昇は、金のような無利子資産を保有する機会費用を増加させるため、債券は投資家にとってより魅力的な選択肢となる。
AdFRBの政策とデータに注目
金価格への圧力は、FRB当局者が金融政策の引き締めを維持する必要がある可能性を示唆する発言をしたことでさらに強まった。ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁は火曜日、年内の追加利上げが適切である可能性があると述べたと、情報源は伝えている。
ウィリアムズ総裁の発言を受け、トレーダーらはFRBの10月会合での利上げ確率を70%から約50%に引き下げたと報じられている。市場は現在、金利動向の今後の方向性を占うため、個人消費支出(PCE)インフレ率や非農業部門雇用者数など、重要な経済指標の発表を待っている。
最近の上昇にもかかわらず、金価格は9月末時点で約6%下落する見込みだ。その他の貴金属はまちまちの動きで、現物銀は0.2%下落して61.37ドル、プラチナは0.1%上昇して1,715.51ドルとなった。