Story
金価格は小動き、市場の目はジャクソンホールでのウォーシュFRB議長講演に

Summary
金曜日の金価格は、ジャクソンホール会議でのウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を前に、小幅な値動きに終始している。市場は、今後の米金利の方向性に関する手がかりを待っている。
金曜日の金価格は、投資家がジャクソンホール年次経済シンポジウムにおけるケビン・ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を待つ中、方向感に乏しい展開となっている。市場参加者は、今後の米国の金利政策に関する新たな手がかりを求めて、議長の発言を注視している。
米国東部時間午前8時25分(日本時間午後9時25分)時点で、金現物価格はほぼ横ばいの1オンスあたり4,602.19ドルで推移。一方、米金先物価格は0.2%安の4,655.41ドルとなっている。
ジャクソンホール会議への警戒感
ウォーシュ議長の講演は米国東部時間午前10時(日本時間午後11時)に予定されており、これを前に投資家は積極的なポジション構築を控えている。同議長がジャクソンホールで主要な講演を行うのは就任後初めてであり、その発言はインフレ動向とFRBの金融政策スタンスを占う上で極めて重要と見なされている。
金価格は今週初め、米国の財政政策への懸念や米財務省による長期債支援策を背景に、1オンスあたり4,700ドルに迫る約3カ月ぶりの高値を付けていた。しかし、講演を前にした警戒感から利益確定の動きが広がり、3週続伸の後、今週は小幅な下落で終わる可能性が高まっている。
金利上昇観測が上値を抑制
Ad市場ではFRBによる利上げ観測が根強く、金の上値を抑える要因となっている。FRBがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は、7月時点で前年同月比3.7%の上昇となり、金融引き締めが続くとの見方を強めた。
CME FedWatchツールによると、市場が織り込む9月の利上げ確率は34%、12月までの利上げ確率は74%に達している。金利の上昇は、利息を生まない資産である金の保有コストを高めるため、通常は金価格にとってマイナス材料となる。
他の貴金属・非鉄金属の動向
金は小動きとなっているものの、8月全体で見れば価格は13%以上の上昇を記録しており、ファンダメンタルズは依然として強いとの見方もある。最近の米国債利回りの低下とドル安が、金の魅力を下支えしている。
その他の貴金属では、銀が2%高の1オンスあたり70.67ドル、プラチナが2.4%高の1,894.60ドルと、それぞれ堅調に推移している。非鉄金属では、ロンドン金属取引所(LME)の銅先物3カ月物が0.5%高の1トンあたり14,361.15ドルとなっている。