Story
エノビクス株が急騰、元アップル幹部をCOOに任命し製造拡大へ期待

Text size
Background
バッテリーメーカーの米エノビクス・コーポレーション(NASDAQ: ENVX)は、米アップルの元幹部であるマイケル・ヴィヴォダ博士を最高執行責任者(COO)に任命したと発表した。これを受け、9日の米国株式市場の時間外取引で同社株は一時17.1%急騰し、投資家の高い期待を映し出した。
新COOの経歴と役割
ヴィヴォダ氏は2026年7月29日付でエノビクスに入社する予定。同氏はアップルにおいてオーディオ製品のプロダクトオペレーション担当ディレクターを務め、人気製品「AirPods」の製造を新製品導入段階からアジアの複数拠点における大量生産体制へとスケールアップさせた実績を持つ。
エノビクスでは、ラージ・タルリ社長兼CEOの直属となり、グローバルな製造、サプライチェーン、オペレーション・エンジニアリング部門を統括する。同社がマレーシアと韓国の製造拠点の生産規模を拡大している重要な時期に、ヴィヴォダ氏の経験が活かされることになる。
市場の反応と戦略的意義
今回の人事発表は、エノビクスの製造能力拡大に対する市場の信頼感を高めるものとなった。アップルのような厳しい品質と生産量が求められる環境で大量生産を成功させたヴィヴォダ氏の知見は、エノビクスが開発したシリコン負極電池の商業化を加速させる上で不可欠と見なされている。
Ad同社は現在、複数の重要プロジェクトを推進しており、このタイミングでの製造部門のトップ強化は、今後の成長戦略の確実性を高める一手として好感された。
最近の業績と事業展開
エノビクスは直近の2026年第1四半期決算で、売上高が前年同期比49%増の760万ドルに達し、会社ガイダンスの上限を超えたと報告している。また、売上総利益は6四半期連続で黒字を確保した。
事業面では、以下の進捗が見られる。
- スマートアイウェア向けシリコン負極電池の最初の商業生産受注(約5万個)を受け、生産を開始。
- 韓国で製造される製品のグローバルな引き合いは1億3000万ドル以上に拡大。
- スマートフォン向け製品の認定プロセスを進めると同時に、ドローンや防衛市場向けの「MX-1」プラットフォームを立ち上げている。