Story
Cerebras株が急騰、欧州でのデータセンター拡張と生産7倍増強を発表

AIインフラを手がけるCerebras Systemsの株価が、9日の午前の取引で5.3%急騰した。同社が欧州での数十億ドル規模のAIデータセンター建設計画と、米国内での製造能力の大幅な増強という2つの重要な成長戦略を同時に発表したことが好感された。
欧州での大規模拡張と生産能力増強
Cerebrasは、欧州での事業拡大計画として、フランス、ノルウェー、フィンランドにまたがるAIデータセンター網の構築を発表した。2027年末までに合計200メガワットのAIコンピュート能力の確保を目指す。最初のデータセンターは2026年末までに稼働を開始する予定だという。このインフラの一部は、OpenAIのワークロードにも利用される見込みで、両社間の戦略的パートナーシップの重要性を裏付けている。
同時に、同社は受託製造企業であるFlexとの提携を拡大し、カリフォルニア州ミルピタスの施設における生産を強化することも明らかにした。この提携により、主力製品である「Cerebras CS-3」AIアクセラレーターシステムの生産量を、2026年を通じて約7倍に引き上げることを目標としている。
市場の反応と背景
Adこの日のCerebras株の動きは、ナスダック総合指数の0.3%高、S&P 500種指数の0.2%高という市場全体の堅調な地合いを大きく上回るものだった。同社固有の好材料が、株価を押し上げる明確な要因となった。
同社の株価は、6月下旬にIPO後初の決算報告で粗利益率の低下見通しを示したことで急落し、52週安値の$160.81に迫るなど、厳しい状況にあった。しかし、今回の2つの発表は、同社が需要拡大に対応するため地理的展開と生産能力の両面で積極的に規模を拡大していることを示し、投資家の見方を一変させた。株価は直近の安値から大きく回復し、$191近辺まで値を戻した。
アナリスト評価
アナリストの間では、Cerebrasに対する強気な見方が維持されている。現在11人のアナリストが「強い買い」のコンセンサス評価を付けており、12カ月間の平均目標株価は$291.09となっている。具体的な欧州展開ロードマップ、主力製品の生産増強、そしてOpenAIという有力な顧客との連携が、市場の信頼感を高める十分な材料となったようだ。