Story
カナダドル、米の追加関税発表で1週間ぶり安値 利上げ期待が後退

Text size
Background
21日の外国為替市場でカナダドルが対米ドルで下落し、1週間ぶりの安値を付けた。米国がカナダからの輸入品に対して新たな関税を課すと発表したことで、投資家がカナダ銀行(中央銀行)による年内の利上げ観測を後退させたことが主な要因。
この日の取引で、カナダドルは対米ドルで0.2%安の1米ドル=1.4104カナダドル(1カナダドル=70.90米セント)まで下落し、先週火曜日以来の安値を更新した。
米、カナダ製品に50%の追加関税
トランプ米大統領は20日、幅広いカナダ製品を対象に50%の追加関税を課すことを発表した。米政権は、この措置が米国製の自動車、アルコール、乳製品に対するカナダの差別的な扱いに対応するものだと説明している。
この新たな関税は8月19日に発効する予定。この発表を受け、両国間の貿易摩擦が再燃するとの懸念が市場に広がった。
Ad市場の利上げ期待が後退
今回の関税発表は、カナダの金融政策見通しに直接的な影響を与えている。金利スワップ市場が織り込むカナダ銀行の12月までの利上げ幅は、発表前の16.5ベーシスポイントから13ベーシスポイントに縮小した。
コンベラ社でFX・マクロストラテジストを務めるケビン・フォード氏は、今回の通貨の動きについて「関税そのものへの懸念というよりは、金利期待の変化を反映したものだ」と指摘。また、関税発効までに30日間の猶予があることから、市場はこれを「貿易関係の即時的な断絶というよりは、交渉戦術の一つ」と見なしているとの見解を示した。
市場の利上げ期待は、20日に発表されたカナダのインフレ指標が予想を下回ったことを受けて既に後退しており、当時は18ベーシスポイントの利上げが織り込まれていた。