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ビットコイン、6万3000ドル台を維持──Coldcardウォレットから約8900万ドルの不正流出

暗号資産(仮想通貨)ビットコインは、ハードウェアウォレットの脆弱性に起因する大規模な資産流出という悪材料にもかかわらず、週末の取引で63,000ドル台を維持した。市場は、セキュリティ懸念と一部企業による売却の可能性を消化しつつ、底堅い値動きを見せている。
Coldcardウォレットの脆弱性で被害拡大
調査会社Galaxy Researchによると、ハードウェアウォレット「Coldcard」の脆弱性に関連する資産流出の被害額は、累計で1,367BTC(約8,900万ドル相当)に達した。これまでに3回の攻撃が確認されており、合計4,585個のアドレスから資金が不正に送金されたという。
最初の攻撃は7月30日に発生し、41分間で1,196個のウォレットから1,083BTCが盗まれた。直近の攻撃は先週金曜の午後から土曜の朝にかけて行われ、残高の少ないアドレスを標的とするなど手口に変化が見られた。このことから、最初の攻撃者とは別の人物が同じ脆弱性を悪用している可能性が指摘されている。
原因は、2021年3月に公開されたファームウェアのバージョンにあるとされる。このバージョンでは、ウォレットのシードフレーズ生成に際し、デバイス固有のハードウェア乱数生成器ではなく、予測可能なソフトウェア乱数生成器が使用されていた。これにより、攻撃者はウォレット本体に物理的にアクセスすることなく、秘密鍵を復元できた可能性がある。
トランプ・メディアのBTC移管と市場の反応
Ad市場のもう一つの注目点は、Trump Media & Technology Group(NASDAQ: DJT)に関連する動きだった。ブロックチェーン分析アカウントLookonchainは当初、同社が2,628BTC(約1億6,500万ドル相当)を売却したと報告した。
しかし、The Blockが報じたところによると、同社の広報担当者はこれを否定。該当するビットコインは売却されたのではなく、暗号資産取引所Crypto.comに移管されたものだと説明した。Lookonchainは、同社のビットコイン投資における実現・未実現損失が合計で約5億5,500万ドルに上ると試算している。
市場の動向と今後の見通し
こうした個別の悪材料があったものの、ビットコイン価格は米東部時間日曜午後5時時点で、前日比1.38%高の63,526.0ドルで取引された。市場全体では、現物ビットコインETFへの資金流入が再びプラスに転じるなど、機関投資家の関心は根強い。
短期的には、ウォレットのセキュリティ問題や企業による保有資産の売却・移管が価格の上値を抑える可能性がある。しかし、金融機関や政府、ETFを通じたビットコイン保有の拡大は、市場に長期的な需要をもたらす支えとなると見られている。アルトコイン市場もイーサリアムやXRPなどが小幅に上昇し、市場全体としては落ち着いた週末となった。