Story
ビットコイン6万4000ドル台回復、トランプ氏の強気発言がマイクロストラテジーの売りを相殺

Summary
ビットコインは一時6万4000ドルを突破した。トランプ米大統領の暗号資産に対する肯定的な発言が好感された一方、大口保有企業マイクロストラテジーによる売却が上値を抑える展開となった。
暗号資産(仮想通貨)の代表格であるビットコインは月曜日、売り先行で始まったものの、その後反発して6万4000ドルの大台を上回った。トランプ米大統領が暗号資産について肯定的な見解を示したことが市場心理を押し上げた。一方で、企業としてビットコインを大量保有するマイクロストラテジー社が保有分の一部を売却したことが、相場の上値を抑える要因となった。
トランプ氏の発言が追い風に
市場のセンチメントが好転したきっかけは、トランプ大統領の発言だった。同氏は、米国の子供向けの投資手段を提供する政府主導の取り組み「トランプ・アカウント」の発足を記念するイベントで、記者団の質問に対し自身を「暗号資産の熱心な支持者になった(a big crypto guy)」と表現した。
トランプ氏は暗号資産の「ファン」であり、「非常に賛成している」と述べた。当初は支持していなかったものの、中国がこの分野を独占する可能性への懸念から考えを改めたとしている。主要な政治家からの肯定的な発言は、規制への懸念がくすぶる暗号資産市場にとって、安心材料と受け止められた。
マイクロストラテジーの売却が重し
一方で、相場の重しとなったのは、ビットコインの最大の上場企業保有者であるマイクロストラテジー社の動向だ。同社が規制当局に提出した書類によると、先週、複数回にわたって保有ビットコインを売却していたことが明らかになった。
売却の詳細は以下の通り。
Ad- 合計売却数: 3,588 BTC
- 売却総額: 2億1600万ドル
- 内訳: 6月29日~30日に1,363 BTCを平均価格59,256ドルで、7月1日~5日に2,225 BTCを平均価格60,773ドルで売却。
同社は売却で得た資金を、優先株の分配金支払いや米ドル準備金の補充に充当するとしている。また、同社は6月30日までの第2四半期に、保有するデジタル資産で83億2000万ドルの損失を計上したことも報告した。
市場の背景と今後の展望
ビットコインは先週、予想を下回る米国の雇用統計を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が後退したことを背景に、約5%上昇していた。金利の上昇は、一般的に暗号資産のような投機的資産には逆風となる。市場参加者は、今週水曜日に公表される6月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目している。
また、ビットコインの現物ETFからは8週連続で資金が流出していたが、先週には6月中旬以降で初めて純流入に転じており、売り圧力が和らぎつつある可能性も示唆されている。主要なアルトコインもおおむねビットコインに連動し、イーサリアムは1.5%高の1,812ドル、XRPは0.5%高の1.15ドルとなった。