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アジア通貨、方向感欠く展開 FRBの利上げ観測後退と中東情勢緊迫化が交錯

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火曜日のアジア外国為替市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が後退しドルが軟調に推移する一方、中東の地政学的リスクの高まりが相場の上値を抑え、主要通貨は方向感に乏しい展開となった。投資家は、相反する材料を前に慎重な姿勢を強めている。
ドル安とリスク回避の綱引き
最近発表された米国の7月小売売上高や雇用関連指標が市場予想を下回ったことを受け、FRBが近く利上げに踏み切るとの見方が後退している。CME FedWatchツールによると、市場が織り込む9月の利上げ確率は35%にとどまっている。これを受け、主要通貨に対するドルインデックスは6月上旬以来の安値圏で推移している。
しかし、アジア通貨の上昇は限定的だ。米国とイランの停戦が失効し、地政学的緊張が高まったことで、ブレント原油先物価格は1バレル91ドルを突破。エネルギー輸入国の多いアジア経済にとってインフレ懸念が再燃し、リスク回避の動きが通貨の重石となっている。
各国通貨の動向
Ad- 日本円: 対ドルで軟調に推移し、USD/JPYは0.2%上昇し160円に迫る水準となった。7月末の日米協調介入後の円高進行分をほぼ打ち消した形だ。
- インド・ルピー: 原油高と米金利上昇の逆風を特に強く受けている。USD/INRは0.1%上昇し、7月30日以来の高値を付けた。ロイター通信は、インド準備銀行(RBI)がルピーの急落を抑えるため、8営業日連続で市場介入を実施した可能性があると報じている。
- その他通貨: 人民元(USD/CNY)は小幅に元安、韓国ウォン(USD/KRW)はウォン高で推移。オーストラリア・ドルやシンガポール・ドルはほぼ横ばいだった。
米金利上昇と今後の注目点
新興国通貨のもう一つの重石は、米長期金利の上昇だ。米国債10年物利回りは4.7%を超え、30年物利回りは2007年以来の高水準となる5.3%台に達している。金利上昇は、新興国からの資金流出懸念を高める要因となる。
市場の次の焦点は、水曜日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨に移っている。今後の金融政策の方向性を探る上で、FRB高官らの議論の詳細が注目される。