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アリゲーター・バイオサイエンス株が73%急落、主力候補薬の開発中止を発表

Summary
スウェーデンのバイオテクノロジー企業アリゲーター・バイオサイエンスは、膵臓がん治療薬候補ミタザリマブの自社開発中止と大規模な株主割当増資計画を発表し、株価は73%以上急落した。
スウェーデンのバイオテクノロジー企業、アリゲーター・バイオサイエンス(ATORX)の株価は23日、73%以上急落し、0.0513スウェーデン・クローナ(SEK)で取引された。同社が、臨床パイプラインの中核であった膵臓がん治療薬候補「ミタザリマブ」の自社開発を完全に中止すると発表したことが暴落の引き金となった。
主力開発品の中止と戦略転換
アリゲーター・バイオサイエンスの取締役会は、転移性膵臓がんの一次治療薬として開発を進めていた主力候補薬ミタザリマブの自社開発を中止するという重大な決定を下した。同社はこれまで、第2相臨床試験の成功や、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)からの承認取得など、順調な進捗を見せていた。
開発中止の理由として同社は、膵臓がん治療の状況が急速に変化したことで、自社での第3相臨床試験の実施が「維持困難」になったと説明している。今後はミタザリマブのライセンスアウト(導出)または売却先の探索に切り替え、経営資源は上海ヘンリウス・バイオテック社が開発を進める抗HER2抗体「HLX22」への経済的利益に集中させる方針だ。
大規模増資と希薄化懸念
同社は開発中止と同時に、約1億2560万クローナの資金調達を目的とした株主割当増資(ライツイシュー)の計画も発表した。この増資は8月26日に予定されている臨時株主総会での承認を条件としており、それまでの運転資金を賄うためにつなぎ融資も確保している。
Adこの大規模な資金調達は、既存株主にとって大幅な株式価値の希薄化を意味する。主力開発品を失ったことに加え、この希薄化懸念が売り圧力をさらに強める要因となった。
市場の反応と今後の見通し
この日の株価は一時、52週安値となる0.0324クローナまで下落。52週高値の6.04クローナから大きく値を下げた。主力開発品という最も重要な触媒を失い、同時に緊急の資金調達に動いたことで、市場は同社の将来性を根本的に見直す動きを強めている。
当日のストックホルムOMX30指数や米国主要株価指数が小幅安となるなど、軟調な市場環境も、未収益の小型バイオテクノロジー株にとっては逆風となった。今回の発表は、同社にとってまさに「パーフェクト・ストーム(最悪の状況)」となり、投資家心理を急速に冷え込ませた。